続・らっく!!【完結】
《…君ですか…》
加賀美はうんざりしたような低い声を出した
「美弦は…!?」
《美弦さんなら僕の隣で寝てますよ。これがどういう意味か分かるでしょう?》
加賀美は俺に優越感たっぷりに言い放った
《分かったら、もう金輪際美弦さんに近づかないでください。目障りです。》
加賀美は一方的に電話を切った
――…ツーツー
俺の携帯からは雑音としか思えない機械音が響いた
「…ばっかみてえ…」
どこかで期待してたんだ…
電話口の美弦の様子があまりに必死だったから…
まだ終わってないのかもって期待してた…
でも結局美弦は俺じゃなくて加賀美を選んでいた
これでよかった…
もう美弦が傷つくこともない…
これでよかったんじゃないか…
だったらなんでこんなに胸が痛いんだよ…っ…!!
この胸の痛みはきっと…俺が美弦を愛してた証だ―…