続・らっく!!【完結】
「ねえ…ここって…」
私が連れてこられたのはあの夜景が綺麗だったスイートルーム
『美弦…今日は満月だって知ってた…?』
私は首を横に振った
『どうせ見るなら近いほうがいいと思って。』
私達は夜空に輝く月を眺めた
手が届いてしまいそう…
ううん…私の手にはもう届いている
だって私にとっての満月は…愁の薬指に輝いてるんだもん
もう届かない月に手を伸ばす必要はない
だって愁がいるから…
『美弦…。』
愁は私を後ろから抱きしめる
「愁…ずっと一緒にいてくれるよね…?」
後ろにいる愁にそう問いかける
『ずっと…一緒だ。』
愁は私の耳元で甘く囁く
私は嬉しくなってくるっと反転すると愁の胸に顔をうずめた
愁がいれば…欠けることはない―…
私の心の中の月は…
ずっと…永遠に――…
【END】
→あとがき