続・らっく!!【完結】
『じじい的には機嫌を損ねたくない相手だな…』
紘一さんは机に置いてあった書類を頬杖をつきながら見た
「……」
私は黙ったまま俯いた
聞けば聞くほどこの婚約から逃げられなっていく…
そんな気がしてならなかった
私の行動が会社の利益を左右するんだ…
『…美弦はどうしたい…?』
私は顔を上げた
紘一さんはいつの間にか私をじっと見ていた
『俺は美弦の意思を尊重するよ?正直に言ってごらん?』
紘一さんはそう言って柔らかく笑った
紘一さんにはきっと私の考えなんて見透かされていたんだ
「わ…たしは…」