初恋。
寒ッ…
あまりの寒さに
あたしは目を覚ました
気がつけば
あたしの体の上からふとんが見事になくなっていた
どうりで寒いわけだ
「最悪…」
ベッドの下から
ぐしゃぐしゃ丸まって落ちているふとんを拾い上げ
中にもぐりこんだ
「なんか冷たい-」
一晩を床で過ごした羽布団は
まったく温かくない
それでもしばらくすると
あたしの息とか体温で
居心地がよくなってきた
ふとんからでたくないなぁ…
もう少し寝てよっかな-
冬休みって何もすることないし
宿題は…
今はいいや
と
再び目を閉じ
もう一度楽しい夢でも見ようかと
温かい布団に潜り込んだとき…
ガチャ
あたしの部屋のドアが開いて
冷たい風がさらにあたしの部屋に増す
「ほら、いつまで寝てんの!シ-ツ洗うからさっさと起きて、ほらじゃまだからさっさとどいてッ」
突然部屋に誰かが入ってきと思ったら
お母さんがクイックルワイパ-を片手に
あたしから無理矢理
温か-い羽布団を剥ぎ取った
「さむ-い…何すんのよ!!」
朝からのひどい仕打ちに
あたしは完全にキレた
まぁあたしがキレたところで
お母さんは何一つ怖くないんだろうけど
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