初恋。


部屋のドアは開いてるし
急に
やっと温かくなった羽布団をはぎ取られたから
死ぬほど寒くて身震いがした

朝からキレたおかげとこの寒さで
まぁ目は覚めましたけど


「動けばすぐあったかくなるわよ。
あ、そうだわ
ちょうどいいから玄関の前雪掻きしてきてちょうだい」

「はぃ?
やだよこんな寒い中
殺す気?」

あたしが必死に抵抗するも
お母さんは完全に無視
なにも言わずに部屋から出て行った

ドアを開けっ放しで…


「またまたお母さんは思いつきで…
も-!!寒いよ-雪掻き?
てか何、雪降ってるの-?」

あたしは部屋のドアを閉めるついでにカ-テンを開けて窓の外を見ようとした

窓は結露していて
外の様子はよくわからない

とりあえず
外が全体的に白っぽいことだけはうかがえた

冷たい窓に素手でさわって外を見る気には
さすがになれなかった


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