CHIHIRO
朝起きると、目の前には千尋さんが居て、腕枕をしていてくれていた。
寝顔が可愛くて、少し笑うと千尋さんも起きておはよう、と言った。
昨日の事が、嘘みたいで…
夢なんじゃないか、ってくらいに思う。
「千尋さん、すき?」
千尋さんは少し驚いたような、でも照れて顔を真っ赤にしながら困ったような、難しい顔をした後、僕に
「すきだよ」
と言ってくれた。
もう泣かなかった。
嬉しくて、嬉しくて、満面の笑み。
僕も恥ずかしくなった。
ベットから出て、支度をする。
千尋さんが、僕にミルクティーを入れてくれた。
食卓に向かい合って座って、千尋さんはトーストをかじっている。
なんか、夫婦みたいだな…