CHIHIRO
だいすきな千尋さん…
大きな愛で僕を包んでくれた、初めての人…
その腕の中から離れたのは僕だけど、怒らないでね。
笑ってる千尋さんがすきだから…
「くるしいぃ~!離してよぅ」
「だめ、むり、やだ。」
「あ!逃げるなよっ」
「うぅ~死ぬ~っ!」
千尋さんは僕を何度も強く抱きしめてくれた。
腕の力が強すぎて、とても落ち着くところじゃなかった。
僕はいつもその呪縛から逃げようと試みたが、決まって失敗する。
僕が逃げても、千尋さんはそれを許さなくて、苦しいくらいに抱き返す。
今回は、もういいよ。
千尋さん、ごめんね
本当は、桜子さんになんて渡したくないけど…
まだ全然すきだけど…
嫌いになんてなれないけど…