CHIHIRO
「そんな事言うもんじゃない!何言ってるの?!」
だってね?
せっかくやっと…僕の事を見てくれる人達に、環境に、出会えたんだよ?
まだ、もっと此処に居たいよ……
「だって…っ僕1人になりたくないんだ…。」
1人…
誰も望まないでしょ?
独りになりたいなんて願う人は居ないでしょ?
「今も、赤ちゃんが産まれても、もう1人じゃないでしょ?よく考えなさい。」
今も…?
そしたら、お腹の中の赤ちゃんが僕を蹴った。
“ワタシが居るよ…?”
赤ちゃん…
「私だって、いつでも優貴ちゃんの味方だから。そんな事言わないで!」
百合子さん…
僕はもうすでに、1人じゃない…?
この子の為に……
頑張らなきゃいけない。