CHIHIRO
僕はこれまでした事が無いくらい抵抗した。
今日は、僕が僕に優しくする日。
だから僕は僕の身体を使って僕を守る。
言葉にするとすごく変だ。
こいつは、親父よりも容赦がない人だと思った。
顔も加減されずに殴られて、地面に滑った。
擦れて血が出て、また殴られて
もう、どこが痛いのか分からない。
なぜここまでヤラレテるのかも、なぜ僕は大声が出ないのかも分からない。
何とも思わないわけが無い。
嫌悪感が僕を襲う。
この男は僕にとって、嫌悪感そのものだと思った。
痛い痛い痛い痛い…
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…
なんでなんでなんでなんで…