CHIHIRO
僕はまた、自分に言い聞かせる。
僕は僕の言葉を、素直に信じる。
そうすると、身体は僕の言う事を聞いてくれるから…
部屋に戻って、すぐに布団にくるまった。
寒い…
身体は、体温が低くて布団はなかなか温まらない。
いつもの事でしょ、僕?
平気、平気。
咳が止まらなくて、震えも治まらなくなってきた。
震え、というか痙攣。
手は震えながら、携帯を手にした。
声は聞こえなくなるどころか、さらに大きくなった気がした。
此処は、どこにもない静寂。
僕は此処が好きなのに。
此処だけが、僕の居場所なのに…
お願いだから、嫌いにさせないで…
「うるさい…っ!」
僕は普段より大きい声で言った。
声はどんどん大きくなる、
「誰か…たすけて……」
この声は誰にも届かない。