あなたのいのち
「それと…。
ナツ、これからは俺のこと
嫌いになってね。」
「何言ってるの…?
そんなこと、そんな顔で言われて、嫌いになれるわけないじゃない!」
コウは悲しみを含んだ顔をしていた。
今にも、泣きそうな。
「私、言ったよね。
コウの笑顔、好きだって。
きっと、ずっと、だいすきだよ。」
「…ごめん。」
そう言うと、コウは
シーツに顔をうめて泣き出した。
ごめん、ありがとうを
何度も何度め繰り返した。
ナツの目からも涙が溢れ出した。
止まることを知らないかのように。