君に届け【短編】
なぜか、周りから騒めきが聞こえる。
ん?
と思って、周りを見てみると、"きゃあーきゃあー"言ってる女子。
"素晴らしい商品!?"とか言って目を輝かせている男子。
…はぁ。
呆れてため息をもらす。
まぁ、たしかに盛り上がるよね…この企画。
亮先輩モテるから、女子はすごい喜んでるし。
男子は…素晴らしい商品とやらに動かされてるし。
一…午後
丁度あたしは、午後からクラスの方は仕事がなくて。
急いで、体育館に向かった。
もちろん、先輩を見つけるため。
実はこの企画、生徒会役員も参加で行われるため、あたしは戸惑うことなく、参加することを決めた。
体育館に着くと、そこには全校いるとも思われるほどの、人、人、人!!
わぁ〜!
さすがに多いなぁ。
半分諦めかけていた時、大地先輩の声が聞こえた。
"たくさんの参加、ありがとうございます!では、いよいよ『生徒会長を探せ!』スタートっ!!』
その声とともに、ピストルが"パーン"と鳴った。
すごいこってるなぁ、大地先輩。ピストルまで使うなんて、知らなかったし。