桃色チェリー

自分が少し、調子に乗っていたことも、少しばかり高慢な態度をとっていたことも、自覚はしていた。

そして、2年前に染めたこの髪も然り。
目立ちすぎるからか、莱に見てもらうというよりも、乱暴な上級生に目をつけられてしまった。

――本当に、最悪だ。
現在、前々からあたしにいちゃもんつけてきていた先輩方4人に囲まれ中。

しかも女子だけじゃなく、4人のうち2人が男子とか笑えない。


「何だよお前。何様?」


何様?って聞かれても。

あたしはあたしであって、他の誰でも無いし。そもそもこの場合、何て答えたら相手は気が済むのだろう。


「しかもその頭、何?そんな派手にしちゃってさ。気でも狂ってんの?」


まー、気なら狂ってるかもね。
だいたい、まともな神経の持ち主が、8歳で自分でこんな色に髪を染めたりしないでしょ。
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