運命~人形から人間に~
「キャッ!!ヤダ!!離して!!」

ふと聞こえた声。

声の大きさからして
奴等の場所までは
カナリ遠いな。

ヤベェな。

「奏、急ぐぞ。」

「分かった。」

そう言って
俺達は走って
体育館まで行った。

そして
思い切り
体育館の扉を開けた。

だが
体育館に
人の気配は感じない。

「何処だよ。」

「あ。
そう言えば
奴等〈体育館の倉庫〉って
言ってなかった?」

そうだ。

言ってた。

「倉庫って
体育館の裏だよな?」

「そうだね。」

「チッ。急ぐぞ」

ここの体育館は
無駄に広過ぎんだよ。

体育館裏の
倉庫行くまでに
走っても2、3分は掛かる。

体育館ダケじゃねー。

高校全体がデカ過ぎる。

「チッ。」

早く行かねーと
マジで危ないぞ。
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