アイドルまっしぐら!!
「あら、光ちゃん。久しぶりねぇ。冬は来ないんじゃなかったかね?」




銭湯のおばちゃんとは顔見知りだ。




「あぁ、ちょっと。友達が行きたいって言うからさ。」



「こんばんは!」




「あら、初めて見る顔ね。でも……どっかで見たことあるような気もするね。」




「あ、あのこれ入浴料です!光樹、行こう?」



「あ、あぁ……。」




俺たちは慌てて男風呂の暖簾をくぐった。




「番台がおばちゃんでよかったな。」




「うん……本当に。」




男湯にも、客がまばらで良介のことに気づきそうな人はいない。




「……ほぼ貸し切りだね。」




「あぁ。」




俺はそう言って、服を脱ぎ始めた。
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