アイドルまっしぐら!!
「そういえばさぁ、光樹の恋の話って聞いたことないけど……」




「……俺は、何もしたことないよ。」




「えっ!?光樹、かっこいいのに?」




……良介が何も知らないだけに、残酷だけど責められないな。





「何かアイドルに言われると、嫌味に聞こえるよ?」



「あぁ〜拗ねてる!珍しい〜。」





……何とか誤魔化せたみたいだけど。





「話したいことも話せたし、これ以上光樹の引き締まった体を見てると、劣等感を感じちゃうから、出よっか?」




……何、言ってんだろ。




「……その言葉、そっくりそのまま返すよ。」



良介の体のほうが引き締まってるに決まってるから。




それから、俺たちは少しのぼせぎみになりながらも




銭湯をあとにした。
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