アイドルまっしぐら!!
「……ねぇ、これから上手くいくと思う?」
俺の部屋で寝る準備をしていると、良介は頼りなさげな声で尋ねてきた。
「里奈とのこと?」
「……うん。」
「上手くいくことばかりじゃない。恋愛自体がそういうものだもん。その上、良介と里奈は立場が違うから、色んな困難もあるよ。」
良介が一気に暗い表情になってる……
「……でもさ、両想いになることが奇跡だから。世の中には両想いになれない人もいっぱいいるんだからさ。それに、何があっても良介が守ってあげるんだろ?」
「……うん!!」
……里奈の選んだ相手が良介じゃなければ、強引に奪おうするはず。
良介が俺の親友じゃなかったら、
里奈を、俺の一番にしようとしたはず。
「……俺は応援してるから。」
「……良介が味方なら、大丈夫だね!」
……いつか、この気持ちを里奈や良介に打ち明けられるときがやってくるのだろうか。
こんな二人に、確実に不幸せをもたらす気持ちを。