アイドルまっしぐら!!
きっかけは、まだ良介が『Cute Boys』としてデビューするずっと前だった。




『なぁ、光樹。今日はキャッチボールしようぜ。』



小学生の頃、俺は今となっては名前もよく思い出せない友達と、よく河原で遊んでいた。


『うん。行こう?』




その日も、俺たちはいつもの河原に遊びに行った。



『……あれ?誰だろう。』



いつもは誰もいない河原のベンチに、1人の男の子が座っていた。




……見慣れない顔だった。



整っていて、女の子みたいな顔をしていた。






『じゃあな、光樹。』




『うん!』





夕暮れになり、友達と別れるころになっても、まだそいつはベンチに座っていた。




『……どうしたの?』




気になって、俺は自分から話しかけた。
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