アイドルまっしぐら!!
その日の夜、りょうくんから電話があって
龍くんの話を少し聞いた。
「今週の金曜日、週刊誌に載っちゃうんだけど、気にしないでね?」
「うん。私は大丈夫。」
詳しいことは聞かなかったし、りょうくんも言おうとしなかった。
「……僕たちも気を付けようね。気を付けてどうにかなるのかって思うけど。」
「……うん。」
……私たちも他人事じゃないもんね。
「今日、大翔に問い詰められちゃった。昨日、デートに行ったから。でも、大丈夫だよ?何にも言わなかったから。」
「ごめんね。気を遣わせちゃって……。」
「そんなこと気にしないで。里奈が……大好きだからしたことだよ。」
……りょうくんとの電話って、すっごく甘い。
「ありがとう。」
「うん!じゃあ、そろそろ寝よっかな。夜遅くにごめんね。」
「ううん。寝る前にりょうくんの声が聞けて幸せでした。」
「……僕も。」
ほら、私の言葉も甘めになっちゃうんだ。
「「おやすみ。」」
私たちはそう言って、電話を切った。
……何だかいい夢が見られそう。