アイドルまっしぐら!!
「中山先輩!」




案の定、私の前まで来て私の名前を呼ぶ城山くん。




……何かかわいい感じなんだけど、作ってる感じがする。




「何か用?」




「……あの、少しお時間いいですか?」




……もしかして告白?




城山くんは千里の様子をうかがっている感じだし……



私と二人っきりになりたいってことだよね……。




「私は、お邪魔みたいね。里奈、また後で。」




空気が妙に読めちゃう千里は、私と城山くんを残してその場を去っていった。




「屋上に行きましょう。」



「う、うん……。」




私は半ば強制的に城山くんに、屋上へと連れていかれた。




「……中山先輩。好きです。僕と付き合ってください。」




……随分、単刀直入ですね。




「あの……ごめんね。私、好きな人がいるの。だから、城山くんとは付き合えない。」



私がそう言うと、城山くんはニヤッと笑ったような気がした。
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