アイドルまっしぐら!!
「あの、僕、毎日昼休みに屋上に来てて……」




一瞬、何の話をしだしたのか疑問に思った。




……ん?毎日、昼休みに屋上?




ってことは……




「……中山先輩って、あの山中良介と付き合ってるんですね。」




……やっぱり。




あの日の会話を聞いてたんだ。




「いや……あの……」




「いいんです。僕、誰にも言わないつもりですから。」




「よかった……」




なんだ。案外、いい人じゃん。



「でも、そう簡単にはいきませんよね?僕の告白、断って自分だけ幸せになろうなんて。」




……なんだろう。城山くんの雰囲気が変わった。




「僕と付き合わなくてもいいです。でも、これからは僕の言うことを聞いてください。」



「えっ……」



言うことを聞く?




「言っときますけど、断るなんてこと許しませんから。もし、断るなんてことしたら、先輩が山中良介と付き合ってることをばらします。」




……私、脅されてるよね?

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