アイドルまっしぐら!!
「……私、りょうくんと付き合ってていいのかな?」
「……どうして?」
俺がそう聞くと、里奈は少しの間黙ってしまった。
「……ゆっくりでいいよ。」
里奈は俺の言葉に頷く。
「……城山穂積っていう子、知ってる?」
……やっぱり。城山が関係してるのか。
「……あぁ。」
「……千里にりょうくんのことを話したんだけど、その時、城山くんに聞かれてたみたいで。」
「……うん。」
「……それから、呼び出されて告白されたんだけど、断ったんだ。そしたら、りょうくんのこと言われて、言うこと聞かないと、ばらすとか言われて……」
……そんなことだろうと思った。
「……何された?」
「毎日、屋上に行ってご飯食べて、放課後は城山くんの部活が終わるまで待ってて、家に着いていくの。今はそれの繰り返し。」
「……まだそれぐらいか。」
そうは言ったものの、これからもっとひどいことを要求されるかもしれないし、
里奈が脅されている事実は何とかしないといけない。