アイドルまっしぐら!!
あれから、城山くんの様子は何も変わらないまま、
ホワイトデーがやって来た。
光樹はあの日以来、頻繁に私の様子を見に来るようになり、
告白されたけど、私たちの関係は悪くなるどころか、
よくなったと思う。
……でも、やっぱり光樹が私のこと好きだったって聞いたときは驚いたけど。
「……はぁ。」
今日はりょうくんとデートだから、嬉しいはずなんだけど、素直に喜べない私もいるんだ。
光樹はりょうくんに言っても大丈夫って言ってくれたし、言うつもりで来たんだけど……
やっぱり不安だよ……。
その時、家のチャイムが鳴った。
「迎えに来たよ~!里奈!」
久しぶりに会ったりょうくんは相変わらずかっこよくて、
私に会えたことを心から喜んでくれてることが、見てるだけで分かった。
「りょうくん。久しぶりだね!」
私は、極力普通の様子を装っていた。