アイドルまっしぐら!!
キスをして、私たちはしばらくしゃべることができなかった。
決して嫌な沈黙じゃなかったんだけど、
いつまでも胸のときめきは止まることはなかった。
……そうだ。りょうくんは、私のことを本当に大事にしてくれてる。
私に全てを見せてくれたんだ。
私もりょうくんに隠し事をしてちゃいけない。
こんなことでりょうくんは私を嫌いになったりしない。
「……りょうくん。」
「……ん?なぁに?」
「私、りょうくんに話したいことがあるの。」
「うん。」
「りょうくんに迷惑がかかるかもしれないから、言わないでおこうと思ったんだけど……」
「彼女に迷惑かけられて嫌だと思う彼氏なんてこの世にいないよ。」
……りょうくんは、いつでも私を包み込んでくれるんだ。
「……前、友達に私たちのことを話していいか聞いたときがあったよね?」
「うん。」
「あの後、ちゃんと友達に話して祝福してもらえたの。」
「よかった。」
「でもね……その時の会話を一人の男の子に聞かれちゃったみたいで……。」
私がそう言うと、りょうくんの表情が一気に曇る。