アイドルまっしぐら!!
りょうくんは私を守るために、自分のことは二の次にして、私を助けてくれた。



アイドルとしての立場がぐらつくかもしれないのに。



私を助けられてよかったって。




……もしりょうくんが、そう遠くない未来に苦しむことがあったら、その時は私がりょうくんを助けてあげないといけない。



……たとえ、その方法が別れしかないとしても。



「変なことは考えるなよ。」



光樹はまるで私の心を見透かしているかのように、そう言った。



「里奈は優しいから、良介を救えるなら、良介から離れていくかもしれない。里奈の愛情は、良介のことを思って、客観的に自分を見てしまうから。」




「……うん。」




「でも、恋愛って自分を殺してばっかりじゃいけないだろ。今の良介には、里奈が必要だ。」




……光樹。




「だから……何があっても良介と別れたりするんじゃないぞ。」




「……でも。」




……私は、「アイドルとしてのりょうくん」の障害になってないかな?



「うんって言え!じゃないと、里奈のことが好きだっていう気持ちを諦めた俺がバカみたいだろ?」




光樹はそう言って、私の頭に手を置いた。



「……うん。ありがとう。」



……精一杯、頑張ってみるよ。
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