アイドルまっしぐら!!
そして4月2日。
里奈は朝早くに僕の家にやってきた。
「……おはよう。」
「おはよー。久しぶりだね。」
僕は嬉しくなってそう言ったけど、里奈はそんなに嬉しそうじゃない。
「とりあえずあがって?」
「うん。」
僕は里奈をリビングに連れて入り、ソファに腰かけた。
「……里奈、色々ごめんね。」
「……ううん。大丈夫。」
……やっぱり里奈は少しおかしい。
「……どうしたの?里奈。」
僕は我慢できなくなって、里奈にそう問いかけた。
「……ねぇ、りょうくん。」
「うん、なぁに?」
「……私と別れて。」
……えっ?何て言ったの?
「……別れる?」
「うん。私と別れてほしいの。」
……どうして急に?
「……何で?僕のこと、嫌いになった?」
「……うん。嫌いになった。」
……僕は頭を金づちで殴られたような感覚になった。