アイドルまっしぐら!!
「……何だって?良介。」



気づいたときには光樹が私の後ろに立ってて、




優しく私に尋ねてきた。




「……コンサートに来てほしいって。」




「そっか。で?行くのか?」




「……私が行ってもいいのかな?」




「良介が自分でチケットを送ってきてるんだ。里奈が悩む理由はないんじゃない?」




……でも、私はりょうくんを傷つけて。




「……じゃあさ、ファンの1人としてコンサートに行けば?それなら気にすることないだろ?」




「……1人のファン?」




「あぁ。良介と付き合う前の里奈に戻ればいい。」




……りょうくんと付き合う前の私。




りょうくんに憧れて、『Cute Boys』が純粋に好きだった私に?




「……できるかな?」




「里奈次第だよ。できると思えばできるし、できないと思ってたら、ずっとできない。」




……私次第か。




「まだ、一週間ぐらい日にちあるし、しっかり悩め!でも……行ったらまた新たな道が見えてくるかもな。」




良介はそう言って、私の部屋を出ていった。
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