アイドルまっしぐら!!
……里奈、君に無性に会いたい。



あれからどれくらいの月日が流れただろう。



僕の頭の中からは一向に里奈の存在が消えなかった。



「良介〜?どうしたの?」




コンサートのリハーサル中に、ボーッとしている僕に圭悟が話かけてくる。




「……里奈ちゃんのこと考えてたの?」




「……うん。」




僕はまるで操り人形のように、



日々を無感動的に生きている。




……里奈が傍にいないなら、



どんな世界でも同じだよ……。




「……お互いに好きだって思ってるのに、どうして別れなきゃいけないんだろうね?」




圭悟は僕を精一杯慰めてくれている。



「ねぇ、良介の誕生日の日にさ、里奈ちゃんをコンサートに呼んだら?」




「えっ?」




「チケット、とれるでしょ?」




「とれるけど……」




里奈は来てくれるかな?
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