アイドルまっしぐら!!
「……で?行かないことにするのか?」




「……うん。」




コンサートの前日、私は光樹に行かないことを告げていた。




「……あのさぁ、里奈って馬鹿なんじゃないの?」




「……えっ?」



突然、光樹から放たれた一言に私は驚かざるを得なかった。




「だってそうじゃん。良介だって結構な覚悟で送ってきたはずなのにさ、変に考えて良介と距離を置こうしてるんだから。」




……私だって会えるなら会いたいよ。




りょうくんに優しく抱き締めてほしいし、キスもしてほしい。




「……行ってみろよ。何か変わるかもしれないから。」




……そうかもしれないね。



何もなかったら、それでいいしね。




「……分かった。」



こうして、私はコンサートに行くことに決めた。
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