アイドルまっしぐら!!
「ただいま〜。」



誰もいないと分かってるけど……




お父さんもお母さんも仕事だし。




「さてと、早く部屋で見よっと……」




私は、おやつと飲み物を持って二階の自分の部屋へと向かった。





「……あっ、また勝手に。光樹!」



部屋に入ると、私のベッドに横たわっている男の子が目に入った。




「……ん。あぁ、里奈、お帰り。」




こいつは幼なじみの糸川 光樹(いとかわこうき)。



私の両親は光樹に絶大なる信頼を置いてて、私の家の鍵を持ってる。



私が一人じゃ心配だからって。



で、光樹はよくこうやって人のベッドに横たわってる。




「だからぁ、何回も言ってるけど、私のベッドに勝手に横たわらないでくれる?」



「いいじゃん。眠いんだよ。」




「じゃあ、自分の部屋で寝ればいいでしょ?」




「……嫌だ。」




光樹はいつもそう言って、悪戯っぽく笑う。




まぁ、それで許しちゃう私もいけないんだけど……。
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