アイドルまっしぐら!!
「……みんな素敵だったなぁ。また、行けるかなぁ。」
コンサートから帰ってきた後、私は部屋でボーッとしてた。
マンガで言うと、目がハートで何も見えていなかったかも。
すっかり夜が更けて、
ボーッとしながらも、寝る準備をして、ベッドに入ろうとしたとき、
私の携帯が鳴った。
「……りょうくん?」
画面にはりょうくんの名前。
「……もしもし?」
「里奈ちゃん!よかったぁ、出てくれて。」
りょうくん、テンションが高いような気がする。
「どうしたの?」
「うん、コンサートの感想を聞こうかなぁって。まぁ、本当は里奈ちゃんの声が聞きたかったんだけど。」
な、何を言ってるんだろ……
そ、そんなこと言われちゃ、ドキドキが激しくなるじゃん……。
「よ、よかったよ。帰ってきてからずっとボーッとしちゃってたし。」
「そっか、よかった。また来てね。チケットはプレゼントするから。」
……こんなに幸せでいいのかな?
「……ありがとう。」
「僕が好きでやってるから、気にしないで。」
りょうくんはそう言うと、少し間をおいて、また信じられないことを言った。