夜と私と秘密の王子様
「すいません。」



振り上げられた刃物とともに腕に赤い血が滲(ニジ)む。




4センチくらいの赤い線。






「ゴメンねぇ。ドレスから見えちゃうね!」



「芽衣行こッ。ママにバレたらヤバいから。」




芽衣達が去ったあと私も家に帰った。




優馬は、帰って来ていなかった。



買ってきた包帯をうでに巻いて泣いた。




優馬には、バレたくない。



心配かけたくないよ。
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