夜と私と秘密の王子様
「いただきまーす」



不釣り合いなテンションに絶対に怪しまれたと思う。



だけど、彼は何も聞かなかった。





ただ、黙々と食べていた。



でも、普段は残らないはずのトーストが残っていたこと。




優馬は、「昨日、飲みすぎた!」と言った。



「お会計言ってくる。」



「うん。」


私は、トーストを見た。


彼は、全てお見通しのようにトーストが不自然に残されていた。
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