らっく!!


「あれは親の金だろ?俺が自分で稼いだわけじゃないし」


「あ…ごめんなさい…」


気がついたときにはもう遅かった。


「気にしてないよ」


先輩はそれから黙って外を見ていた。


ホント私ってバカ…。


余計なこと言っちゃった…。


確かに先輩はお金持ちだけどそれは血の繋がってないお父さんがいるからだ。


きっと先輩にも私みたいに何処か割り切れない想いもあるはずなんだ。


まともに先輩が見れなくて電車の床を見つめた。


何だか急に自分がちっぽけな存在に思えた…。


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