らっく!!
「あの…先輩…怒ってないんですか…?」
先輩は指を止め、首を傾げる。
「怒ってないよ?なんで…?」
「私が…余計なこといったから…」
「あれは俺の言い方が悪かったし…」
先輩もばつが悪そうだった。
怒ってない…?
「よかった―…」
嫌われてたらどうしようかと思った。
あれ?
「じゃあどうして黙ったままだったんですか…?」
私、電車の中以外でも先輩の癇にさわることしたのかな…?
「それは…」
途端に口ごもる先輩。
「なんですか…?」
ここまで聞いたら後には引けない。
私は前に乗り出して先輩に詰め寄った。