らっく!!

「そうだよ?」


不思議そうに軽く首を傾ける仕草はとても成人男性とは思えない。


「私を引き取りたいって言った?」


「そうそう♪」


「………」


社長さんって…。


こんなに若かったの!?


もっと年をとったおじいさんを想像していた私は驚きすぎて何も言えなくなる。


「とりあえず美弦さんを離したらどうですか?」


私の無言に何か感じ取ったのかすぐさま相楽さんが助けてくれた。


「わかったよ…」


渋々、私から離れた社長さんと簡単に自己紹介をする。


「佐崎美弦です」


「高梨紘一、34歳♪趣味はテレビを見ることで好きな食べ物はバナ「社長、本題を」


社長さんは相楽さんに遮られて悔しそうに睨みつけた。


相楽さんは気にせず話を続ける。


「美弦さんも気になってますから」


あっ…そうだった…。


すっかり忘れてた…。


< 12 / 390 >

この作品をシェア

pagetop