らっく!!
紘一さんと私は改めてソファーに座った。
「あの…私たち初対面ですよね…?」
さっきからなんとな―く、なれなれしいというか…。
それに私、やっぱりこの人となんの接点もないもん…。
いきなり、引き取りたいなんてどう考えてもおかし過ぎる。
紘一さんは静かに笑った。
「率直だね…そういう所は美月そっくりなんだな…」
紘一さんの口から思わぬ人の名前がでた。
「お…母さん…?」
紘一さんはなおも続ける。
「美月は父親については何も言ってなかったんだな…」
「……どういう…意味ですか…?」
何が言いたいの…?
紘一さんのその真剣な顔に息が出来なくなる。
「落ち着いて聞けよ…?」
紘一さんはゆっくりと息を吸った。