らっく!!


「寝るまでついてる」


そう言って愁は私の寝ているベッドに腰掛ける。


何年ぶりだろう…。


誰かに見守られながら眠りにつくのは―…。


不思議な気持ちがして愁の顔をじいーっと見上げる。


すると愁はそれに気がついてフッと笑みを零した。


「一緒に寝て欲しいの?」


かあっと顔が赤くなる。


「ちっ違う!!」


私は布団にくるまりながら愁に背中を向けた。


なんて事言うのよ~!!


「ごめんごめん。冗談だから」


愁はクスクスと笑い、私の頭を優しく撫で始めた。


その感触が心地よくて私は改めて愁の方を向いた。


「あっごめん。嫌だったら言って?やめるから」


撫でられるのが嫌で振り返ったのだと勘違いしたのか、愁は手を止めてしまった。


「ううん。平気…」


もっとこうしてもらいたいくらい…。


目を瞑る。


頭だけではなく頬や耳まで触れられる。


くすぐったいけど気持ちいい―…。


私は安心して眠りに落ちていった―…。

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