らっく!!
「嫌っ―!!離して―!!」
俺は足を止めた。
「美弦…?」
美弦の声が聞こえた…。
近くにいるのか!?
「美弦っ!!」
俺は声のする方にがむしゃらに走った。
美弦の声を辿るようにしてたどり着いたのは古い倉庫だった。
「嫌…っ…!!」
美弦の声が先ほどより大きく聞こえた。
間違いない。ここにいるっ!!
「美弦っ!!」
俺は急いで扉を開いた。
目に飛び込んできたのは泣き叫ぶ美弦と、美弦に馬乗りになっている男達。
そしてそれを見て笑う澤村だった。
「…しゅ…う…?」
弱々しく俺の名前を呼ぶ美弦のブラウスは破けていて肌が露わになっていた。
あいつら美弦になにをしようとしていたんだ…?
それを見た瞬間、俺の血が逆流した。