らっく!!
得たもの、喪ったもの
「み~つ~る~♪」
ひろーい食堂で二人で朝ご飯を食べるのにも慣れ今日この頃。
「紘一さん、いい大人が猫なで声を出さないで下さい」
「美弦が冷たい…」
メソメソ泣き出す紘一さんを無視して私は黙々とご飯を食べる。
毎日毎日こんなに懐かれたら誰だって冷たくなるよっ!!
紘一さんに引き取られて一週間ずっーとこんな感じ。
いい加減普通にして欲しいんだけど…。
そんな願いも叶わず紘一さんが復活した。
「美弦っ!!どっか出かけよう!!」
「結構です」
即座にキッパリと答える。
「そんなあ…」
輝いていた顔が一瞬にして曇る。
うっ!!
ちょっと可哀想…。