らっく!!


「澤村…今回はやり過ぎだ。さっさと消えた方が良かったな…」


匡人が取り出したのは数枚の写真だった。


更に言えば公になったらまずい写真。


調べてみると澤村はまあ…色々とふざけたことをしていた。


今までは上手くもみ消されていたが、東城の名前を出されたらあっちも隠し通せるわけがない。


「お前の爺さんの所に送っといた。明日からお前はあの学校には居られない」


「そ…んな…」


澤村はガクッとその場に崩れ落ちた。


匡人は澤村に向かって写真を投げた。


写真はヒラヒラと舞って虚しく地に落ちた。


「愁、用は済んだし早くでようぜ…こんな場所にいつまでも居ることないだろ?」


「ああ…そうだな…」


匡人の意見に素直に賛成する。


「大原っ!!美弦ちゃんっ!!帰るぞ!!」


「うるさいわね!!美弦立てる…?」


大原の両手を取って美弦はゆっくりと立ち上がった。


「うん…だいじょうぶっ!?って愁!?」


俺はすかさず美弦を抱きかかえた。


いわゆる…お姫様抱っこってやつ?


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