らっく!!
財布。
腕時計。
靴。
なんかどれも違うんだよね。
ってかこの店高っ!!
ゼロが5個もついてるよ!!
紘一さんの好きなブランドってこんなに高いんだ…。
良かった…愁に連れてきてもらって。1人だったら絶対入れない…。
「美弦~。そっち何かあった?」
「ん―…」
実はこれいいかなぁって思ってんだよね。
私が見ていたのは紺色のネクタイ。
派手過ぎず地味過ぎない落ち着いた色合いが気に入った。
「それっ?」
愁が店の反対側から寄ってくる。
「どう…かなあ…?」
ネクタイなんてありがちだよね…?
でもあんまり高いものは買えないし…。
「いいんじゃない?紘一さん喜ぶよ」
ホントに!?愁が言うなら信頼できる。
「うん!!じゃあこれにするね!!」
とりあえずレジに行く前に値札をチェックする。
…………
「やっぱやめる…」
私はネクタイを元の棚に戻した。