らっく!!
「凪…ちゃん…私…どうしたら…いいの…?まだっ…こんなに…こんなにっ…好き…なのに…っ…!!」
私はそのまま凪ちゃんの腕の中でボロボロと泣き始めた。
「しゅうっ…っ…」
涙が頬を伝い凪ちゃんの服に染みを作る。
愛してる―…。
こんなにも鮮明で残酷な想い。
今まで知らなかった―…。
気づいた時には愁は私のもとから去っていた。
いつからすれ違っていたの?
体を重ねあった夜はあんなに近くに感じたのに。
今はすごく遠いよ…。
「美弦…」
凪ちゃんは私の背中を優しく撫で始めた。
私を諭すようにゆっくりと何度も何度も…。
それが余計に悲しかった。
私が欲しいのは愁だけだったから。
彼が私の涙を拭ってくれることは2度とない。
それがわかっていただけに。
余計に悲しかった―…。