らっく!!



「凪ちゃん…まだ無理だよ…忘れられないよ…っ…」


初めてのデート。


無理やり奪われたファーストキス。


涙を拭ってくれた指。


愁がくれた様々な言葉。


まだ頭から離れないっ…。






「ごめん…私が考えなしだった」

「ごめんね…。私もしつこいみたい」


謝る凪ちゃんに上手く笑えたどうかわからないけどそう言った。


凪ちゃんが心配するのも無理ない。


一時期はすっかり食欲も失せて、寝込んでたくらいだし…。





愁と別れて2週間。


私はまだ彼が…好きだった。





自分でも呆れるくらいしつこいと思う。


忘れなきゃいけないこともわかってる。


それでも無理だった。


元に戻れるならきっと私は何でもする。


もう一度そばにいられるなら何もいらない―…。


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