らっく!!
「あの…それで話っていうのは?」
なるべく人に聞かれたくないからと私が連れてこられたのは人が滅多に通らない資料室だった。
こんな所で何の話をするのか…。
取り払っていた警戒心が少し強くなった。
「俺達、実は知ってるんだよね」
彼がそういうとドアから2人の人物が現れた。
片方は茶髪にピアス。
もう片方は奇抜な形のアクセサリーをつけていた。
いきなり1対3になり流石に何かがおかしいと気がつく。
「あっ…いや…!!」
思わず持っていた教科書を落としてしまった。
乱暴されそうになった記憶がまざまざと蘇り始めて体が強張る。
「怯えてんの?」
彼はカタカタ震えだした私を見て楽しそうにクスクスと笑い出した。
「白石くん…」
白石と名乗った生徒は突然入ってきた2人に眼で合図し、話を続ける。
「あんた、高梨家に出入りしてんだろ?」
ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながら白石は逃げられないように私の手首を壁に押さえつけた。