らっく!!

「しゃーちょーおーっ!!」


その後…


迎えに来た相楽さんにガミガミと怒られながら紘一さんは仕事に戻っていった。


ホントに人騒がせな…。


相楽さんの苦労が目に浮かんだ。


私は気を取り直し、教室に向かった。


教室のドアを開ける前に深呼吸をする。


よしっ!!入ろう!!


私は扉を開けた。


目の前には…


新しい世界――…。







教室は入学式の後のためかざわついていた。


クラスメイト達は私のことを大して気にもとめずそのまま会話を続けた。


でもその会話の内容がすごい。


「見て!!昨日パパに買ってもらっちゃった♪」


高そうなバッグを見せながら自慢しあう姿。


「先週、別荘でさあ~」


なーんて話。


この学校で友達できるかなぁ…。


なんだか不安だった。


私は皆さんの会話の邪魔をしないように自分の席を探した。


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