らっく!!
「いっただきま~す~」
美味しそうにおかずを食べる先輩。
今度こそ先に来ておかずを奪われないようにしようっ!!
そう固く決意し私は隣に座った。
愁先輩とはほぼ毎日一緒に中庭で昼食をとっている。
まだクラスに馴染めず、友達のいない私には昼休みが唯一くつろげる時間だった。
なんだかんだ言っても先輩といると楽しいんだよね~。
まあ毎日おかずはたかられてるけど…
「ごちそーさん」
愁先輩は手を合わせて呟くと芝生の上に寝転がった。
どうやら中庭は先輩の昼寝スポットらしい。
確かに気持ちいいもんなあ―…。
春のポカポカ陽気と青い空がいい感じに眠気を誘う。
ノロノロと残った弁当を食べている私も一緒にお昼寝したいくらいだ。
チラッと愁先輩を見てみた。
寝てる―…。
先輩は片腕を枕代わりにしてこっちを向いて既に寝息をたてていた。