らっく!!

「知り合い?」


そう尋ねられてコクコクと頷く。


愁先輩は私の口元から手を離した。


「クラスが一緒です…」


「へぇー」


そうこうする内にますます事態は悪化していく。


「ちょっと付き合って貰うだけだって!!」


「嫌です!!!離してっ!!」


大原さんは必死になって身を捩っていた。


ハラハラしながら事態を見守る。


どうしよう…。


明らかに大原さんは嫌がっている。


でも私がでた所で事態が好転するとは思えない…。


後ろにいる先輩も止めるタイミングを見失っている様子だ。


「ったく大人しくしろよっ!!」


一際大きな声が上がった。


3人の内の1人が手を大きく振り上げる。


ぶたれるっ!!


私は思わずぎゅっと目をつぶった。


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