らっく!!
「実は…あなたを引き取りたいという方がいらっしゃいます」
「はい…?」
引き取りたいって誰が?誰を?
言っている意味がよくわからなくて私は口をポカーンと開けてしまった。
「私はこういうものです」
そんな私をお構いなしに相楽さんは両手で名刺を渡してくれた。
受け取った名刺にはこう書かれていた。
高梨カンパニー 社長秘書 相楽 駿
高梨カンパニーってあの高梨カンパニー…?
国内のみならず海外にも支店を抱えるあの大企業?
庶民の私ですら知ってるよ…!!
社長秘書ってことは優秀なんだ―…。
私は改めて相楽さんを見つめた。
でも何でそんな人とお母さんが知り合いなんだ?
この自己紹介は私を謎の中に突き落とした。
でもこんなの序の口に過ぎなかった。
相楽さんが発した次の言葉は更に私を混乱させた。