らっく!!
「美弦今日は元気ないね~?」
紘一さんは私の箸が進まないのに気づき、心配そうに尋ねる。
「そんなことないですっ!!」
そう言って慌てておかずに手を伸ばす。
「そう…?」
紘一さんはまだいさかか疑わしげな視線をよこしてくるけどあえて知らん顔する。
テーブルの上にはいかにも美味しそうな朝食達が並んでいた。
お腹は空いているはずなのに食欲が出ない。
今日も学校行かなきゃいけないのかぁ…。
そう考えると憂鬱だった。
大原さんの裏の顔を見て以来、彼女の視線が痛い。
刺さるを超える、抉るような視線に今日も耐えなければいけない。
うっかり口を滑らせようものなら容赦なく殺されるっ!!
とーぜん誰かに相談できる筈もなく…。
「行ってきまーす」
現在に至る。
足取り重く、家を出た。